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10月20日(火)の早朝、種子島宇宙センターからH3ロケット10号機が打ち上げられ、火星衛星探査機「MMX」を予定の軌道に送り出しました。SNSには「ロケットが自宅から見えた」という投稿も多く、「MMXって何をするの?」「次はいつ見られる?」と気になっている人もいると思います。
先に結論です。MMXは約1年かけて火星のまわりに着き、火星の衛星「フォボス」で砂や岩石を採取して、2031年度に地球へ持ち帰る計画です。成功すれば、火星のまわりから物質を持ち帰る世界初の「サンプルリターン」になります。
ニュースを見て子どもが宇宙に興味を持ったなら、まず手に取りやすいのは小学館の図鑑NEO〔新版〕『宇宙』です。太陽系の天体から宇宙開発の計画まで1冊で見渡せます(記事の後半で紹介しています)。
この記事では、打ち上げの概要、MMXのこれからの予定、ロケットが遠くから見えた理由と次に見るための調べ方、親子で読める本をまとめました。
H3ロケット10号機の打ち上げで何があった?
JAXAの発表によると、H3ロケット10号機は10月20日4時41分03秒に種子島宇宙センターから打ち上げられました。ロケットは計画どおりに飛び、打ち上げから約1時間11分13秒後にMMXを分離して軌道に投入しています。
MBC南日本放送の記事によると、今回の機体は主エンジン「LE-9」2基と固体ロケットブースター4本を組み合わせた「H3-24L」という形です。探査機を包む先端のカバー(フェアリング)には、H3で初めて長いタイプが使われました。H3が惑星へ向かう探査機を運んだのも今回が初めてです。
H3はこれで3機続けて成功し、通算では10機中8機が成功しています。
火星衛星探査機MMXはこれから何をする?
MMXは「Martian Moons eXploration」の略で、火星の2つの衛星「フォボス」と「ダイモス」を調べる探査機です。フォボスは、地球にとっての月のように火星のまわりを回る、いびつな形の天体です。
JAXAやMBC南日本放送の情報をもとに、これからの予定を表にまとめました。
| 時期 | 予定 |
|---|---|
| 2026年10月20日 | H3ロケット10号機で打ち上げ |
| 2027年度 | 火星のまわりを回る軌道に入る |
| 火星圏にいる間 | フォボスを観測して着陸地点を選び、2回の着陸で合わせて10グラム以上の砂や岩石を採取する計画。ダイモスや火星の大気も観測 |
| 2030年 | 火星圏を離れる |
| 2031年度 | サンプルを入れたカプセルを地球に届ける |
MMXには、ドイツ航空宇宙センター(DLR)とフランス国立宇宙研究センター(CNES)が共同で作った小型ローバー「IDEFIX(イデフィックス)」も載っています。JAXAによると、ローバーはフォボスの上空で探査機から放たれて着陸し、表面を観測して、探査機が安全に着陸できるよう手助けします。
なぜ火星の「月」の砂を持ち帰るの?
大きな目的は、フォボスとダイモスがどうやってできたのかを確かめることです。小惑星が火星の重力につかまったという説と、火星に大きな天体がぶつかり、飛び散ったかけらが集まってできたという説があり、まだ決着がついていません。
フォボスには、隕石の衝突で火星から飛び出した物質も積もっていると考えられています。持ち帰った砂の中にそれが含まれていれば、火星の環境がどう変わってきたかを調べる手がかりにもなります。小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」で積み重ねた技術を生かす計画です。
「ロケットが見えた」のはなぜ?次に見るには
打ち上げは日の出前でしたが、tenki.jpの解説によると、地上が暗くても高い空を飛ぶ機体には太陽の光が当たるため、遠く離れた場所からも光って見えることがあります。打ち上げ前から、アストロアーツや朝日新聞が、東北から南の広い範囲で見える可能性があると紹介していました。
アストロアーツの解説では、打ち上げ直後は固体ロケットブースターの赤い炎、その後は日の光を受けた機体が見え、第1段と第2段が切り離されると2つの光の点に分かれて見えることもあるとされています。
次の打ち上げを見たいときは、次の順に確かめましょう。
- JAXAの「打上げ予定」のページで、次の打ち上げの日時を確かめる
- 打ち上げが夜明け前や日の入り後かどうかを見る(空が暗く、機体に日が当たる時間ほど遠くから見えやすい)
- 見たい方角の低い空まで晴れているか、当日の天気と雲を確かめる
なお、MMX本体も21日未明から火星の近くの空にいるとアストロアーツは紹介していますが、明るさは約16等で、天体写真の経験がある人向けの難しい対象とされています。
親子で読める宇宙の本の選び方とおすすめ
ニュースをきっかけに宇宙の本を探すなら、子どもの年齢と、どこまで知りたいかで選ぶと失敗しにくいです。
- 宇宙の全体を知りたい:太陽系から銀河、宇宙開発まで広く載っている図鑑
- MMXのような最新の探査を知りたい:ロケットや探査機の計画を写真で紹介している本
- 火星そのものを知りたい:火星の地形や季節、探査の歴史をまとめた入門書
小学館の図鑑NEO〔新版〕 宇宙 DVDつき
商品ページでは「3歳から高学年まで長く使える本格宇宙図鑑」と紹介されています。太陽系の最新情報から系外惑星、宇宙の観測や開発の現状と将来の計画までを扱い、95分のDVDが付きます。10月20日時点のAmazonでの価格は2,640円でした。
未来に飛び立つ 最新宇宙技術 ③暮らす――アルテミス計画、火星衛星探査計画ほか
汐文社の3冊シリーズの3巻目で、書名に「火星衛星探査計画」が入っています。商品ページによると、活躍中・研究中のロケットや宇宙船、探査機、人工衛星の最新情報を写真つきで紹介するシリーズで、3巻は「暮らす」がテーマです。32ページの大判の本なので、小学生が調べ学習に使いやすい作りです。
火星ガイドブック
大人や中高生が火星そのものを知りたいときの入門書です。商品ページによると、200点あまりの写真や図表をオールカラーで載せ、火星の四季や砂嵐、地形、探査の歴史、生命がいる可能性などを解説しています。2018年発売の本なので、MMXの最新情報はJAXAのページとあわせて確かめてください。
よくある疑問
Q. MMXはいつ火星に着くの?
A. JAXAは、2027年度に火星のまわりを回る軌道に入る計画としています。打ち上げから約1年かけて火星圏に向かいます。
Q. 持ち帰ったサンプルはいつ見られる?
A. 地球に戻るのは2031年度の予定です。サンプルはカプセルに入れて地球に届ける計画です。公開や展示については、今後のJAXAの発表で確かめてください。
Q. 打ち上げの様子をあとから見られる?
A. JAXAのプレスリリースには、JAXA Channel(YouTube)の打ち上げ経過記者会見へのリンクが載っています。打ち上げの映像や写真は、JAXAの特設サイトや各報道機関のページで確かめてください。
まとめ
- H3ロケット10号機は10月20日4時41分に打ち上げられ、約1時間11分後にMMXを分離。H3は3機連続の成功
- MMXは2027年度に火星圏へ着き、フォボスで10グラム以上の砂や岩石を採取して、2031年度に地球へ戻る計画
- ロケットが遠くから見えたのは、高い空の機体に日の光が当たったため。次の打ち上げはJAXAの「打上げ予定」で確かめる
- 親子で読むなら、全体を知る図鑑NEO『宇宙』、最新の探査が分かる『未来に飛び立つ 最新宇宙技術』、火星を深く知る『火星ガイドブック』
MMXが火星のまわりに着くのは2027年度の予定です。火星と2つの衛星のことを図鑑で見ておくと、到着のニュースが分かりやすくなります。

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